もう、(3次アイドルに)恋なんてしない
この夏、全国の映画館に女神が舞い降りた。廃校の危機にある女子高を救うためスクールアイドル(女子高生だけで結成されたアイドル)による祭典、『ラブライブ』を目指す女子高生たちを描いたアニメ映画、『ラブライブ!The School Idol Movie』だ。この映画化はテレビシリーズ2クール、50枚以上の関連CD、埼玉スーパーアリーナでの5thライブなど怒涛の快進撃を続ける当プロジェクトの5年目という節目にふさわしい一つの大きな節目だ。平日の午前中から満員の劇場からもその人気ぶりが伺え、早くもアメリカでの興行収入は『ジュラシック・ワールド』を軽々と超え、ブロードウェーでのミュージカル化に向けて大物プロデューサーが動いているという噂もあるほどだ。
アイドルを題材とするからには歌も踊りもあり、CGと手書きの絵を融合させたライブシーンが素晴らしいのはもちろんのことだが、ストーリーも王道で安心感が持てる。しかし何が最高か、と言われれば彼女たちが決して我々恋に恋するキモオタを裏切らないことだ。最近のアイドルはジャニーズとお泊り写真が流出したりだ、喫煙飲酒したりだとファンの側からすれば心休まる暇がない。実際に生きている女性なのだから恋するのも法律違反するのも自由だが、それならばその秘密は墓場まで持っていくか消費期限が切れて最後の小金稼ぎにぶっちゃけるまで隠し通してほしい。それと比べてアニメは良い。画面に出てくるものが全てで裏がない。とりわけ『ラブライブ』は登場人物の父親すら顔が出ないなど徹底的に男を排除し、むしろ百合を推奨する節さえある。その徹底された安心感に魅了されたラブライバー達はエンドロールが始まっても微動だにせず、「フヒッ」とか「フォカヌポォ」といった声を漏らすこともない。よく訓練されたライバーだと感心する。アイドルは裏切らないし観客も統率がとれてるしでやっぱ『ラブライブ』は最高やな!
3次元のアイドルにつかれた人も、そうでない人も是非みなさんも劇場に足を運んで『マッドマックス 怒りのデスロード』を観てほしい。ハレ‐ファッ○ン‐ルヤ!