幸せの味
かのファミリーレストランチェーン「サイゼリヤ」は今年で創業50年の歴史を迎える。現会長の正垣泰彦氏が東京理科大学在学中にアルバイト先の洋食個人店「サイゼリヤ」の店主に才能を見込まれて譲り受けたのがきっかけだった。1970年の外食元年を皮切りに外食が身近で当たり前の生活になったが、その外食産業を牽引した一企業と認識してもいい。
好きな3大チェーン店は?と聞かれたら、まず私は最初にサイゼリヤの名前が出る。安いのに料理が美味しく、素材からこだわっているので安全性も保証されている。なんで安全性が保証できるかって?サイゼリヤは毎年売上が上がっているのに対し利益率が毎年減っている。それなのに商品の値段は変わらない。つまり単価が高いのだ。様々なシーンで気兼ねなく利用できるから老若男女が集う。週に2回は必ずサイゼリヤに行くが、ガラガラで貸切だと思う日はほとんどない。行くたび味や素材が進化してさらに美味しさの高みを狙っているところもすごい。例えば、パスタやピザなどに乗っかっているパンツェッタ。正直、今までは筋張っていて、あまり好きではなかった。しかし、最近改良を加え、身がほろりと崩れるような肉を使うようになった。部位が違うのだろう。商品開発にも暇がない。余談であるが、サイゼリヤの商品は全部食べても2万7千円というんだからその安さに驚きだ。
ちょっともうサイゼリヤ褒めすぎじゃない?中の人ですか?というあなた。違います。そしてまだ終わりません。読んでください。サイゼリヤは企業としてもめちゃめちゃ凄いのだ。実質無借金企業なら上場企業の半分はそうかもしれないが、サイゼリヤは完全なる無借金企業で純資産が1000億円ある。今では中国に300店舗も広げていて利益も上々。何が賢いかって他の企業のように株価のために下手な経営をせず着実な行動を取るというところ。衰退産業なんか特に下手な経営に走って、利益も下がって株価も下がってるからリストラしますなんてところはいくらでもある。
会社をつくるって子供を育てるってくらい大変と企業家はよくいうけれど、揺らぐことのない顧客ファーストを掲げるサイゼリヤ。わかってもらえたよね?
サイゼリヤ、私はあなたを愛してる!