コラム課題『本物の天才』〜ジミ・ヘンドリックス〜

『本物の天才』

 

総合政策学部4年 71202900 木保 直也

 

ジミ・ヘンドリックと言えば、特に音楽に詳しい者でなくとも一度は聞いたことがあるはずだ。ジミの功績について(例えば、ローリングストーンズが選ぶ歴史上最も偉大なギタリスト、一位であるとか)、話せばきりがないので、この場ではあくまでも『JIMI:栄光への奇跡』について、話すことにしよう。

 

ジミがいつものように、場末のバー演奏していたところ、リンダ・キースという女性に才能を見出される。その後、彼女を介してマネージャーとなるチャス・チャンドラーと出会い、チャスのアドバイスで渡英したジミは、ノエル・レディング、ミッチ・ミッチェルとバンドを結成し一気にスターダムをのし上がっていく。ただ、ミュージシャンらしいと言えばらしいのだが、ジミは渡英した直後、恩人とも言えるリンダではなく、偶然知り合ったキャシーという女と一夜を共にし、彼女と恋人関係となる。酒と女とドラッグは、当時のミュージシャンを語る際に欠かすことのできない要素だ。この映画もそれらを、特に女をキーワードとして回っている。

 

改めて言うまでもないだろうが、ジミ・ヘンドリックスは「本物」の天才だ。劇中で彼は「音楽は色で、色を観客に届けるまでが仕事。後はSFみたいに好き勝手に塗りたくればいい」と言っている。ジミはただ自分がやりたい音楽を弾くだけで、それを観客がどう受け取ろうが関係ないのだそうだ。音楽でなくともいい、少しでもアーティスティックな活動に身を浸したことがある者ならわかるだろう。この発言をすることが、いかに難しいことであるのかということが。それをジミは臆面もなく言い切ってしまえるのだ。そこに「本物」とそうでない者の差があるのだろう。

 

この映画でのジミ・ヘンドリックスは、その「本物」であることが、強調されて描かれている。だからこそ、アーティストにこそ、ぜひ見てもらいたい作品となっている。

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