「感情は意思決定を鈍らせる」
近頃何かと政治絡みのゴシップが昼帯のワイドショーで白熱している。特に、豊田真由子議員の秘書への暴言、パワハラや蓮舫議員の二重国籍問題。実際、パワハラなどは社会に出ればごまんと目にすることだろう。また、告白すると私は二重国籍であるし、メディアが騒ぎ立てている問題は社会という目線で見たら、よくあること。だが、この問題が一般人ではなく公人になった瞬間、皆の目の色が変わるのである。公人故に、私たちは常に清廉潔白であることを求めてしまうのだろう。しかし、政治家自体、いかに財力を持って広報活動をし、いかにコネクションをもって人気の政党に入り、または推薦をもらうかが要である。クリーンな政治家なんてオバマが最初で最期くらいでは?と思ってしまうけれど。
だが、豊田真由子議員に限ってみれば、暴言・パワハラはよくあることとはいえ、やはり今のハラスメントに過敏な反応を示すこの風潮ではあってはならないことである。(決して彼女を擁護しているわけではなく、ハラスメントなどとなんでも「病名」をつけたがる現代の社会を風刺している。)当人が口を開くまで真実は藪の中であるが、自分の発言が公に出るかもしれないリスクマネジメントをできていなかった。もし、話題の録音テープが彼女のものであった場合、彼女が犯した意思決定のミスについてお話ししたい。
「使えないのなら解雇すればよかった」
豊田氏がアンガーマネジメント出来ていなかったのかもしれない。だが怒りの根源を断てば、怒る必要もない。初歩的なミスとメディアはいうが、熱烈な支持者(有権者)はアイドルで言うファンである。送り名の違う手紙が届いたら、もしくは誕生日でもないのにバースデーカードが届いたら、ファンはどう思うだろう。個人情報の流出にもつながりかねないこのミスを初歩的なミスとするのは安易である。
また豊田氏を告発した秘書が公設か私設かはわからないが、国から給与をもらえる公設といえど、解雇をすることは難しくない。むしろ代議士と秘書の自治に委ねられている。手続き的には「議員秘書解職届」に記名・押印し、衆議院議長に届け出を出すだけだ。今一度言う。豊田氏は上司で雇用に関する権限は一任されていたはずだ。むしろこのようなことが頻発に続いていたのなら、解雇予告をし、理性的になり、相手のミスが自分にどのような影響を与えるか指摘した上で、解雇をすればよかったと言わざるを得ない。