武井壮「スポーツが短期間で上達するコツ」編集企画

武井壮:オリンピックに行くには、だとか、日本新記録をつくるにはどうしたらいいか、ということをよく考えているんですが、身体能力が重要だというのは当然ですが、やはりコツの習得がそれ以前に大事なんです。スポーツはコツです。それぞれのスポーツを練習する前にやるべきことがあるんです。スポーツの前段階として、「からだを動かす」ということがあります。自分の頭でイメージしているものと、実際のからだの動きにズレがあるということが問題なんですね。これがよく言われているスランプという状態です。反復練習をすると、結果よくなっていくんですが、ズレたまま反復練習をすると、元々調子が良かったときの自分とは別のやり方になってしまっているんです。ここで僕が言いたいのは、自分のイメージのまま「からだを動かす」ことが出来れば、その方が圧倒的に成長が早いということなんです。たとえば、僕なんかは陸上の十種競技をやっていましたから、試合場に行って、すごい選手のかっこいい高飛びのフォームをみて、それをそのまま真似することが出来る。僕はずっと頭とからだの動きのズレを直していくトレーニングをしてきました。だからそういうことが出来ちゃうんです。やっぱりそこが出来ないと、なんというか、もうひとつたとえると、小さい頃からずっと野球をやっていた人に他のスポーツをやらせてみると、からっきしダメだっていうことがよくあるじゃないですか。その人にはスポーツをやる上での「幅」がないんです。つまり、スポーツの根幹を為す、「からだを動かす」ことを正確に出来てさえいれば、どのスポーツをやらせてもうまくいく。「幅」のきくスポーツ選手の出来上がりです。

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