代理課題 減量
減量
最近、ふと自分の腹を眺める。太ったなあと思う。醜いと思う。僕の腹が出ていようが引っ込んでいようが、あまねく全ての人々にとってはどうでも良く興味もないだろうが、これは自尊心の問題でもある。人は、自分で自分の肉体や精神を支配できているという自負がなければやっていけない。
僕は今まで人生で二度ダイエットをしたことがある。そしてそのいずれも成功している。どちらも一、二ヶ月で五キロから十キロくらいは痩せたと記憶している。そこで今回は、僕なりのダイエット術をお教えしたいと思う。そしてそれは興味もない映画の感想文よりはいささか有用であると信じる。
まず重要なのは、ウォーキングでもジョギングでもいいから、ある程度の時間と労力を必要とする運動をすることである。誤解しないで頂きたいのは、何も僕は食事制限のみによるダイエットの健康的影響などに配慮しているわけでは微塵もないということだ。これはただ単に、「食うのがアホらしい」という自己暗示を刷り込むための質草に過ぎない。適当な運動をして、その消費カロリーを計算する。そして、口にしようとするモノすべてと、そのカロリーを比較するのだ。すると本当に無駄なものを食べるのが馬鹿らしくなる。一時間のジョギングがカップ麺一つでパアだと思うと、食べる気をなくす。食事は、適当に和食でも作っておけばよい。こだわらなければ作るのも簡単だし、品数も増えやすくなる。
あとはビールを禁じ、コーヒーをブラックに限り、麺類を断つ。腹が減ったらひたすら煙草を吸う。吸いまくる。燻製にでもなってしまえというくらいの心意気で吸う。そうすればきっと痩せることが出来るだろう。深夜三時、どん兵衛を食いながらこんなコラムを書いていることを心から恥じる。