ビリギャルの嘘の嘘
たまにネット上で、このような意見を見かける。「『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』っていうのは『(バリバリ進学校の)学年ビリのギャル(英語はめっちゃ出来る)が1年で(英語以外の苦手科目の校内)偏差値を40上げて(英語と小論文しかない)慶應大学(SFC)に現役合格した話』だからな」。数年前にブームを巻き起こした、通称「ビリギャル」に対する批判である。この批判はかなり的を射ているようで、実はビリギャルを読んだ人からすれば、知ったかぶりだと思われたり、そもそも論理的に破綻している点がある。そもそも、慶應義塾大学への受験を決意した高2の時点で、主人公が英語を得意だという事実はどこにもない。現に、彼女は中学英語の勉強からスタートしている。また、この批判からは、偏差値も、所詮は校内偏差値と言いたいようだが、進学校でのビリと言っているのだから、むしろ進学校での校内偏差値を上げるほうが難しいのではないだろうか。SFCに受かったというのも、・・・、まぁあえてそこは否定はしない。
それにしても、我々SFC生は、いつもこのような批判と隣り合わせだ。もちろん、それは私たちも自覚はしているし、何なら自虐もしている。それでも腹が立つ時はある。「お前らは授業楽でほんといいよな。」と言われれば、「いや、こっちは出席重視だから、常時サボれる授業とかないからな」と思うし、「英語だけで受かったくせに」と言われれば、「そっれって、内部生に中学までの勉強で慶應義塾に入ったくせに、って言ってるようなもんだろ」と感じる。特に、あそ文学部、バカ商の人々は、我々がいなかった時の本来の立ち位置を思い出すべきである。