第24回参院選
「そもそも政治に興味を持つ若者たちが少ないんだから18歳に引き下げたからって投票率は上がらないだろ」
70年ぶりに引き下げになった選挙権に関して兄がそんなことをつぶやいていた。
そうだろうか。
今回の参院選で国政選挙(参院選期間中に地方選挙があった)としては初めて導入された。
注目の選挙の投票率は54.70%だったが、18-19歳は45.45%で、全体に比べ、9.25ポイント低かった。
確かに高くはない数字である。
ではそもそもなぜ若者たちが政治に興味がないのか?
自分が思うに答えは簡単だった。
生活する上で政治によって豊かになったと若者が実感することが極めて少ないからだろう。
注目されていない世界にスポットライトを当てる一番の方法は、その世界でスターを生み出すことである。
では、政治という世界に今までスターと呼ばれる人間はいなかっただろうか。
そう考え始めた瞬間、頭に一人の人物が浮かんだ。
小泉純一郎だ。
彼は多くの人からカリスマと呼ばれる名政治家であり、その存在は当時若者からの人気も高かった。
それはなぜか。
国民の目を向けさせるのが非常にうまかったからだろう。
小泉純一郎は端的に物事をはっきり言う性格であり、なによりそのキャラクターに愛嬌がある。だからこそ、その内容の良し悪しで周りが評価を下すのではなく、周りも一緒に理解し意見が集まる環境が出来上がっていたのではないか。
つまり、自分の考えはこうである。
選挙権が18歳に引き下がることで立候補者たちは有権者へのアプローチをする際「若者」というところまで視野を広げざるをえない。そのため、キャッチーかつ若者にも分りやすいアクションをとることが必要になってくる。
この選挙権の引き下げは一見国民への変化を求められつつあるようにも思えるが、この時代の変わり目でもある今、政治家に視野を広げさせる重要性の高いアクションでもある。