代理課題
ジャッジ裁かれる判事
對馬好秀
ロバートダウニーJr.やはり彼はいい。彼の演技は偏りがあるものの頭のいいキザを演じるには最高だ。今回の作品でも彼のよさが最大限に光っていた。
『ジャッジ 裁かれる判事』
この作品はよくある法廷サスペンスではない。法廷を舞台とした不器用な親子の愛の物語である。
最初のこの作品を見たときは純粋にいい話だと感じた。それはこの作品において「語りすぎない美学」を感じたからだ。
物語は超やり手弁護士ハンクがいつも通り真実よりも勝負事として裁判にて弁護を行うところから始まる。しかし劣勢の裁判の中彼に母が他界したという連絡が入る。
久しぶりに地元へ帰るハンクの悩みの種は父だった。母が他界してしまった今でも父のジョセフとは疎遠なままだった。ジョセフは地元の地方判事。曲がった事が大嫌いな正義感の強い人だった。
そんな中ある日突然地元の近くで死体が見つかり、その殺害容疑が父にかけられた。ハンクは父を守るため父の弁護を決意する。
冒頭にも書いたがこの作品はサスペンスだが、それが軸の作品ではない。本当に核にあるのは親の愛とそれを受けたハンクの成長である。
負けず嫌いの子供のようなハンクが父が殺人者になるかもしれないこの事件とその裏に隠された父の思いを経験し大嫌いだった父親と地元の街を愛していく様をどうか見ていただきたい。
この映画は時には全てを知って負けを受け入れる強さと親という大きすぎる存在の大切さを教えてくれる大人の作品だった。
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