お城のすゝめ

旅行に行くと必ず訪れたくなる場所がある。私の場合は「お城」である。ヲタクと言うほどでは無いが、事前に本などを読んだり調べたりし、目の当たりにする度にお城の荘厳さに感嘆している。私なりのお城の感動ポイントを2つ挙げる。

まず1つ目は、「共通の美意識」。

何百年も前に建てられたものを見てどのように思うだろうか。海外にある昔王族が住んでいた宮殿などを見ても、「綺麗だな」「素晴らしい」と声を上げるが、日本のお城を見ると更に質の異なる感動が押し寄せるような、すっと心に染み渡るような落ち着いた気持ちにならないだろうか。この感情は昔の人々と同じだったはずで、私たちの美意識は流行にとらわれること無く存在し、今も昔も変わらないのだと私は思う。お城を見て、「ダサいな」「時代遅れ」などの感想は持ったことはない。これは共通の美意識が日本人の根底にあるためだ。またその中に「左右非対称の美」がある。特に日本人は左右対称の完全なものより、「不完全」であったり「曖昧」なようなものの方に愛着が沸き、落ち着きを感じられるらしい。日本の世俗的な建造物や焼き物のヒビ、不均一さがそれを表している。

2つ目は、お城は「奇跡の産物」であること。

お城は軍事施設なので様々な工夫がされている。しかけやトラップがあるのは勿論だが、偶然で作られたものは殆ど無く、何かしらの理由や意味を必ず持っている。お城の立地や通路の幅、階段の勾配、石垣の組み方などの疑問それぞれに理由があるとなると想像が膨らむ。また、現在のような技術や機械、測定器も無しに、どのように精密な設計をしたのか、またそのノウハウはどこで学んだのか、検証されたのか、疑問は尽きない。これらの素晴らしいアイデアや工夫は古さを感じさせず、まるで現代のような新しさを感じられる。まさに奇跡の産物ではないか。そこから想像を膨らませると、城主の腕も素晴らしかったのではないかと考える。実用性を備えつつ権力を示すクオリティを作りあげる為に、資金繰りをし、適材適所の人材を登用する。お城一つから沢山の思考が巡る。

この2つのポイントを頭の片隅に入れつつ、ぜひお城へ足を運んでほしい。
胸が今まで以上に高鳴ること間違いない。

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