パブリック エネミーズ

総合政策学部 4年 澤津 勝人  

世界恐慌からの4年後のアメリカ社会が舞台となっている。一部の富裕層が富を支配し、貧困に苦しむ市民がその現状に歯がゆい思いを抱きながらも、現状の打開案を見出せず、苦悩している姿が、映画の冒頭で上手く描かれている。そんな混乱の時代のなか、アメリカ盤石川五右衛門こと、ジョン・デリンジャーがあらわれる。アウトローな稼ぎ方として、銀行強盗が乱用されるなか、ジョン・デリンジャーという男だけは、強者のお金だけを奪うといった自分自身の信念を持ち銀行強盗を完遂していた。特に、居合わせた銀行の客のポケットマネーには決して手を出さず、鮮やかな犯行手口で、警察を翻弄する姿は、誰しもが惚れ惚れするほど格好良い犯人像が描かれていた。そんな状況に、業を煮やしていたのは、司法省捜査局であった。デリンジャーをなかなか捕まえられない司法省捜査局とは、対照的に鮮やかに銀行強盗を繰り返すデリンジャーの姿に、一般市民までもが惚れ込み、ますますデリンジャーの人気は高まっていった。そこで現れたのが、当時の司法省捜査局長官ことJ・エドガー・フーバーである。この2人の男の戦いに、多くの関係者が巻き込まれいき、複雑かつ魅力的な大捜査劇が展開されていく。

古き良き時代をまさに体現している映画だと自分は感じた。映画の中で使われる音楽からバック風景の至るところまで、忠実にその時代を再現しようとしていた。特に、デリンジャーの恋人のファッションへのこだわりは、見ているものすべてに伝わってきた。単にきらびやかな豪華な衣装をまとっているわけではなく、自分の階級に相応しい服装のなかで、精一杯お洒落を楽しんでいる姿に、女性本来の美しさを感じれた。まさに古き良きアメリカの格好良い男と女の像を同時に体現した名作と言えよう。

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